『「ない仕事」の作り方』byみうらじゅん―マイブームを仕掛けるための3つのポイント

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「ない仕事」の作り方

何かと話題になっているみうらじゅん氏の本『「ない仕事」の作り方』、奥様に強く勧められて読みました。

結論から言うとかなり面白い本でしたよ。
特に「好きを仕事にしたい」人は読んだほうが良いんじゃないかなーと。

個人的に気になったところを3つご紹介します。

“マイブーム”は自分から仕掛けるもの

「マイブーム=そのときどきに好きなもの」と勘違いされて、「次のマイブームは何ですか?」とよく聞かれますが、私は何でもかんでも流行らそうとしているわけではありません。私が「仕掛け」をするのは、本当に好きになったものだけなのです。そして、その”本当に好きで、まだ皆が知らない面白いこと”を世界に届けたい。そのためには「ブーム」を起こすことが必要なんです。ブームにならないと、誰も見てくれませんから。
(P.5)

広辞苑にも載っている”マイブーム”という言葉を作ったみうらじゅん氏。
マイブーム=自分が今ハマっているもの、という意味ではなかったんですね。

自分が面白いと思っていることを世の中にもっと広めたい。
そのために媒体で情報を発信して勝手にブームを”仕掛ける”ってことなんですな。

これって「自分の好きなことを仕事にしたい」人がブログなどで情報発信をするのと似ていると思いませんか?

どんなにしょうもないこと(例えば地域おこしの着ぐるみが気になる)でも、情熱を持ってリサーチし情報発信することで、一つのブーム(ゆるキャラなど)として仕事にすることができるというわけですな。

とにかく情熱を持って集め、言い続ける

「マイブーム」を世の中に広めようとするとき、私の場合はポップにしか紹介できないので「面白半分でやっているんじゃないか?」と思われてしまうこともありますが、そんなことありません。私が「マイブーム」と認める対象は、幼い頃から好きだったことや、何年もかけて調べて、実際に足を運んで、大好きになったものだけです。
(P.40)

これまでにないものを流行らせるというのは並大抵のことではありません。
「これが流行りそうだ」という軽い気持ちでは途中で嫌になってしまうのがオチでしょう。

「流行りそう」じゃなくて、まず「自分が好き」であるモノゴトでないと情熱が続かないんですね。

何ヶ月、あるいは何年もかけて自分がその対象を好きになり、好きで好きでたまらないということを世の中に言い続ける。
それがブームへとつながっていくわけです。

逆に言えばどんなにくだらないことであっても、それが好きだということを発信し続ければ、どこかでブームを起こせる可能性があるとも言えそうですな。

ただ集めるだけでなく、自分なりに編集する

ここまで読んでかなりの方が、「みうらというのは、つまりコレクターなのだな」と思われたかもしれません。しかし、実はそうではないのです。
確かに、幼少期から「収集癖」はありました。しかし、「コレクター」というのは、収集したものをそのままの状態で保管する人のことを指します。
(中略)
そんなコレクターは「オール・オア・ナッシング」の世界です。100個あるものは99個集めても意味がない。しかし私がやっているのは、そこを究めるのではなく、集めたものを通じて違う世界を見せることでした。雑誌を買ってきたら、すぐに切り貼りし、自分専用のスクラップ帳に「再構成」したくて仕方がなかったのです。
(P.108)

みうらじゅん氏は地方のおみやげ屋さんに売っている、誰が買うんだというような珍妙なおみやげや絵葉書を買い集めたり、日本各地で行われている奇祭の写真を撮りためたりと、一見コレクターのような行動をしているように見えます。

しかし実はただ単に集めているわけではなく、自分なりに「面白い」「流行らせたい」という情熱をもって取材・編集をし、情報として発信しているんですね。

結果として下記のような本という形で世の中に広めることができた、というわけですな。

もちろん書籍になるまでの道のりは遠いと思いますが、これも地道な情報発信を続けたからこそできた成果と言えるでしょう。

まとめ

本書のタイトルにもある「ない仕事」というのは、自分の好きなことを発信し続け、その結果として今現在世の中には”ない仕事”に繋げてしまう、ということです。

今回は簡単に3つのポイントとして紹介しましたが、「自分の好きなことを仕事にしたい」と思っている人には参考になりそうな部分も多いんじゃないかなーと思いますよ。

ご興味あればどうぞ。

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