Mess / karindalziel
GTDの再学習として不定期に書いているこの企画、第2回は前回に引き続き「収集ステップ」がうまくいかない原因を探っていきます。
前回の記事では収集ステップが上手くいかない5つ原因のうち、1〜3について考えました。
- 収集ステップをやる時間がない
- そもそも収集することが少ない
- 書く力が足りない
- 目の前のやるべきことの収集で完結している
- 頭の中だけで完結しようとしている
今回は後編として4・5の原因について考えていきます。
【GTD再学習#02】収集ステップがうまくいかない理由(後編)
目の前のやるべきことの収集で完結している
頭の中の気になることを書きだしてみたものの、何かスッキリしない。
そんなときは目の前の雑事にばかり目が向いてしまっていて、もっと高いレベル(人生のビジョンや長期的な目標など)にまで気が回っていない可能性があります。
GTDでは”高度マップ”と称して6つのレベルを定義しています。
- 高度5000メートル 人生
- 高度4000メートル 3〜5年後の構想
- 高度3000メートル 1〜2年後の目標
- 高度2000メートル 責任を負っていること
- 高度1000メートル 現在のプロジェクト
- 高度0メートル 現在の行動
ここで言う0メートルのレベルに目の前の雑事が含まれています。
こればかり収集してしまうと、より高度なレベルのことに関して収集できない(というより気が回らない)ケースが多く、モヤッとした感覚が残ってしまうんですね。
ではもっとビジョンとか目標から考えたら良いのかというと…そういうわけでもありません。
GTDでは目の前の雑事から片付けていくという”ボトムアップでのアプローチ”を推奨していますし、そもそも目の前の雑事が片付いていない状態なのに、上のレベルのことまで考えている余裕はないはずでよね。
なので、一番最初に行う収集の時点ではあまり気にすることないのかなー、というのが正直な感想です。
目の前の雑事が徐々に片付いて気持ちに余裕が出てきたら、より高度なレベルのことについてのアイデアが出てくるようになるはずですからね。
頭の中だけで完結しようとしている
収集のステップに気合が入るあまり、「カフェに3時間こもって、みっちり頭の中のものを書き出すぞ!」と意気込んだものの、1時間もしないうちに「もう無理」と投げ出してしまった経験ありませんか?
私もその一人なのですが…こうなるとトリガーリストとにらめっこしようが、メールや手帳をひっくり返そうが、哀しいことに何も出てこないんですよね。
頭の中だけではなんだかうまくいかないな…と思ったときは原典に帰りましょう。
原典で一番最初の収集では「物理的にモノを集め」ています。
ならば実際に自分の部屋で「物理的に」気になるものを収集するのです。
散らかった机の上を目の当たりにすることで「机を片付けなくては」と思ったり、残り少ない歯磨き粉を見て「歯磨き粉を買う」というタスクを収集してみたり。
物理的なモノを見て気になるかどうかをチェックしていくというのは、意外に有効なんじゃないかと思っています。
特に部屋がモノであふれていると頭の中だけではイメージしづらい部分もありますし。
「机を片付ける」でスッキリしなければ、机の上のモノ一つ一つを収集してもいいと思います。
この辺りは「処理ステップ」での取り扱いに関係してきますが、まずは自分が納得できる範囲で収集しておけばいいのではないでしょうか。
結局のところやり方に正解はないですからね。
まとめ
今回はやや概念的な内容になってしまいました。
ただ、この辺りの話については考えをまとめておきたかったので、個人的にはちょっとスッキリしています。
GTDの収集ステップで得られる「スッキリ感」には個人差があると思います。
頭の中のモヤモヤを紙に書き出すだけでスッキリする人もいれば、すべてのタスクに対してコントロールできている状態をもって初めてスッキリ感を得られる人もいるでしょう(私はおそらく後者です)。
したがって「収集ステップでみんなが言うようなスッキリ感が得られない」からと言って、「自分のやり方は間違っているのかも」と思い込む必要はないのです。
収集以降のステップをこなしたり、ユビキタスキャプチャで収集し続けるうちに何かしらの効果は出てくると思います。
最初からうまくやろうとする必要はないってことですね。
ストレスフリーになるはずのGTDで、ストレスを感じちゃいけません。
楽しみながらやっていきましょう。
次回は「処理ステップ」の上手くいかない点について考えてみます。
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