前回の記事で少し説明した”今日やることリスト”について詳しくみていきましょう。
“今日やることリスト”は毎日のレビュー時に各種リストから「その日に」実行可能なタスクを選択したリストになります。
闇雲にタスクを選んでいてはうまくこなせません。
今日やること、あるいはやるべきことは一体何なのか、戦略的に考える必要があります。
“今日やることリスト”を作る
手順としては以下のようになるでしょう。
- 「カレンダー」をチェックしてその日にやることが決まっているタスクを抜き出す
- 「次にやることリスト」から、今日実行できそうなタスクを抜き出す
ここまでのステップで「カレンダー」には特定の日に実行が確定しているタスクが、「次にやることリスト」には次の行動が決まっているタスクが入っているはずなので、基本的にはこれらから抜き出すだけで”今日やることリスト”はできるはずです。
あとは”今日やることリスト”にあるタスクをこなしていくだけですが、いくつか注意点がありますので解説しておきます。
状況・時間・エネルギーを考慮する
タスクを選ぶ際には状況・時間・エネルギーについて考慮する必要があります。
自宅にいるのに「@会社」のタスクはこなせませんし、次の予定まで30分しか時間がないときに2時間かかるタスクはできません。朝から外出していて疲れているときに、頭や体を酷使するタスクをするのはツラいでしょう。
まずはこれら状況・時間・エネルギーについて、今日実行できるタスクを選ぶことがポイントとなります。
ただし”時間”については正確な見積もりができないとちょっと難しいかもしれません。
時間の見積もりについてはまた別稿で解説します。
欲張りすぎない
実行可能なタスクが複数あると、ついアレもコレもとA4の用紙に盛り込んでしまいがちですが、あまりに長大なリストはモチベーション低下に繋がります(たくさんタスクをこなしても「うへぇ、まだこんなに残ってる…」となりますよね?)。
高い生産性を保つためにはタスクリストは小さめ(大きくてもA6くらい)にする方が良さそうです。
緊急でなく重要なタスクをどうするか
『7つの習慣』などで紹介される4つの領域。
多くの人がタスクを選ぶとき「第1領域:重要かつ緊急」(トラブル対応など)「第3領域:重要ではないけど緊急」(客先への電話など)の順に選ぶのではないでしょうか?
緊急なタスクは相手ありきのことが多いのでどうしても優先的になってしまいがちですが…これではいつまでたっても本来やりたい創作活動(第2領域)に手がつけられません。
そこで出てくるのが”MIT”。
“MIT”(Most Important Task)とはGTDを補完するZTD(Zen To Done)に出てくる考え方で、1日のタスクのうち1〜3個は重要なタスクを入れましょう、というもの。
したがって“今日やることリスト”には、第2領域の「重要だけど緊急でないもの(つまり創作活動)」を最低1つ入れておけば、少なくとも自分の目指す方向を見失わずに済むというわけです。
雑用レベルのタスクも混ぜ込んでおくと便利
タスクの中には「プリンタに用紙を補充する」とか「ミネラルウォーターを注文する」といった雑用レベルのタスクも混ぜ込んでおくと何かと便利です。
私たちの脳はクリエイティブな発想をするマインドフル・ワークと、頭を使わずに行えるマインドレス・ワークを交互に行うと効率よく動いてくれるそうです。
ちょっと大きめのタスクをこなした後は、頭を使わずにできる軽作業をする。
たったこれだけで生産性は変わってくるはずです。
まとめ
“今日やることリスト”の作り方について解説しました。
今日やるタスクを選ぶだけなのですが、結構色々な要素が絡んでくることが理解できたでしょうか?
“今日やることリスト”さえ作ってしまえば、あとは粛々とタスクをこなすだけです。
ここまで5回にわたってタスク管理の基礎を解説しました。
次回からはタスク管理が捗るテクニックやツールについて紹介していきます。
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