【書評】まだ「会社」にいるの?

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前作「そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか」が面白かったので読んでみましたよ。

一言で言うと、会社員制度の現状・問題・限界について述べ、その上で独立するための心構え的なものを解説してくれる本です。
前作で触れていなかった部分を補う感じですかね。

今の仕事に不満・疑問のある人や、将来的に独立を考えている人は読んでおいても良いかもしれません。

個人的に気になったポイントをまとめておきます。

働く人の8割は「グレーカラー層」

仕事には「ホワイトカラー層」「ブルーカラー層」なんて切り分けがあります。
仕事をしていればどちらかに属している…と思いきや、実は8割の人がその中間にある「グレーカラー層」に属しているとのこと。

ここで言う「グレーカラー層」とは、いわゆる中間管理職にあたる人(ちなみに本書では「ホワイトカラー層」を知識労働者と言うよりもマネジメント層として扱っています)を指し、グレーカラー層の人はホワイトカラー層への出世を目指す存在としています。

グレーカラー層の人は背負う責任・ノルマの割に権限・自由が少なく、また精神的な病にかかりやすいんだとか。
確かに取締役が精神的な病になるという話はあまり聞かない気がします。

さらにマネジメント側の人間は、長年会社で働いてきた生え抜きである必要はなく、外部から優秀な人材が招かれることが普通にあり得ます。
つまりよほど優秀でなければ、いくら会社に忠誠を誓って神経をすり減らして働いても、出世の保証はないということです。

仕事にやり甲斐を感じているのであれば良いのですが、そうでなければ…。
それでも会社に残りますか?

独立は誰にでもできる

本書では「独立は向き・不向きではなく技術である」と言い切っています。
技術は習得すれば誰にでも使えるものです。

だからと言って闇雲に会社をやめるのではなく、しかるべき能力を身につけておくこと(知識や技術・メンタルマネジメント)、ビジョンやミッションのある仕事をすること(仕事観・社会貢献度)、適切な事前準備(お金と信用)をすること等が必要となります。

独立してもコケるのが怖い…と考えるかもしれませんが、どんな大会社に所属していても倒産するときは倒産するし、クビを切られるときはバッサリ切られます。
もはや働き方に正解がなくなっている時代なのです。

想定できるリスクには、対策を講じておけば被害は最小限に食い止められますし、仮に失敗してもいきなり命を落とすということはほとんどないでしょう。
逆に言えばリスクを取らずに成功はあり得ないわけです。

アーユーハッピー?

あなたは今の仕事に満足していますか?
あなたの仕事は幸せですか?

イギリスの調査機関によると、一番幸せな職業は庭師(ガーデナー)だそうです。
お金をたくさんもらえなくても、目に見える価値を提供でき、それが目の前の人に喜ばれる、というのが理由だとか。

仕事に対する幸せや満足度は人それぞれですが、たくさんお金を稼ぐことや出世して偉くなることが全てではないと思います。
(ちなみに出世という言葉には違和感があります…「世に出る」ことが出世であって、会社内での地位が上がるのとはちょっと違いますからね)

自分の仕事が果たしてどれくらい幸せか、一度考えてみるのも良さそうですね。

まとめ

独立・起業系の本ですが、具体的なアイデアや方法には特に触れておらず、どちらかと言えば精神論・心構え論的な面が強い一冊です。

独立にリスクはつきものですが、だからと言って何もしないこともリスクとなる先行き不透明な現代。
いきなり会社を飛び出すことはできなくても、コツコツと準備だけはしておいたほうがいいかもしれないですね。

いつまでも旧時代の考え方(会社=安定)にとらわれず、自分の人生は自分で責任を取るという考え方が今後はより一層必要になってくるのではないでしょうか。

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