好きな言葉は「作業効率化」です。
遊びにはムダがあった方が楽しいものですが、「作業」はできるだけ効率よくこなしたいもの。
私の場合ですと文章を書くことは、効率よくこなしたい作業の一つ。
書くことは嫌いじゃないけど、できればもう少しサクサクっと進めたいなーと思ったりしています。
なんかいい方法はないかなーと思って手に取った本『迷わず書ける記者式文章術』が面白かったのでご紹介。
なぜ新聞記者は過酷な環境で効率よく記事を量産できるのか
本書の著者は元日本経済新聞の記者。怒号やテレビの音声が絶えず流れている戦場のようなオフィスでも短時間でクオリティの高い原稿を仕上げることを求められるお仕事です。
そんな過酷な環境にも関わらず、なぜ新聞記者は効率よく原稿を書くことができるのか。
その答えは、一言で言えば文書の徹底した「モジュール化」です。
モジュールというのは機能を持った部品の集まりのこと。例えばモーターは「回転させる機能」を持った磁石やコイル、軸などの部品の集まりというわけです。
新聞の文章も「起・承・転・結」のようなモジュールでできており、それを分解した部品が「文」であると著者は強調します。
あとは、各モジュールに部品をはめ込んでいけば、自然と文章のでき上がり……というわけですな。
もちろん、小説のような文学的な表現の文章には適しませんが、レポートや報告書、ブログのようなある程度「型」が決まった文章であれば、かなり効率よく文章を量産することができそうです。
部品を組み立てるには設計図が必要
モジュール方式を使って文章を書くことは、プラモデルの組み立てに似ています。
例えばロボットのプラモであれば、小さなパーツ(部品)を組み立てて頭・胴体・両腕・両脚といったモジュールを作り、最終的にそれらを結合することでロボットの形になる。
しかし、好き勝手にパーツを組み立てていたら、本来腕に使うパーツを脚に使ってしまったり、パーツが余ったりしてしまうかもしれません。
プラモデルを組み立てるときには必ず設計図を見ながら作業をします。文章も同じことで、事前に設計図をきちんと用意した上で組み立てなければなりません。
設計図なしでも組み立てることはできますが、「作業効率化」を考えるなら設計図があったほうが断然効率的であることは言うまでもないでしょう。
本書では設計図(スケルトン)について4つの基本パターンを紹介しています。この基本パターンを知っているだけで、ある程度効率よく文章が書けるはず。
まとめ
世の中にある面倒な作業は仕組みを作ってしまえばものすごくラクになったりします。定例的な作業があればプログラムを組んで自動化するとかね。
文章をプログラム化することは難しいですが、本書で紹介されている技術を上手く取り込んで、自分なりの仕組みを作ることができれば効率よく文章を書くことができるんじゃないかと。
本書では取材の方法やインタビューのコツなんかも解説されているので、レベルアップしたいライターさんにもオススメ。
ご興味あればどうぞ。
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