ブログやSNSの普及で誰もが簡単に情報を発信することができる現代。
しかし誰もが簡単に情報を発信できるということは、情報の質もバラバラ。
何が正しくて何が正しくないのかが分かりにくい、とも言えます。
そこで今日は書籍「知的生産の技術とセンス 知の巨人・梅棹忠夫に学ぶ情報活用術」より、情報を発信するうえで身につけておきたい「知的生産のセンス」を磨くための3つの方法を紹介します。
1.二次・三次情報に振り回されない
何か情報を効率よく知りたいときに便利なのがNAVERまとめなどに代表されるキュレーションサービス。
私も手っ取り早く何かを調べるときにはよく参照しています。
とても便利なのですが、この手のキュレーションサービスばかり利用していると、ついついその情報を鵜呑みにしてしまいがち。
つまり自分で考えるという行為が大幅に少なくなってしまうのですね。
自分のあtまで考えずに情報をそのまま受け止めると、デマ情報を鵜呑みにして拡散したり、詐欺サイトに引っかかる可能性もあり得ます。
誤った情報による加害者にも被害者にもなってしまうのですね。
知的生産の基本は自らの調査や経験(=一次情報)に基づき、何かを生み出すことにあります。
自分の足で稼いだ情報以外は100%信用しないというのも、今の時代に必要なスキルなのかもしれませんね。
2.プラスアルファで新たな価値を生み出す
そうは言っても何かと忙しい現代を生きる我々にとって、インターネットはもはや生活に欠かせないモノとなりつつあります。
自分の足で情報を得る時間なんてないし、ネットの情報で十分じゃん!という意見も一理あると思います。
でもそれでは、知的生産のセンスを磨くことができません。
そこで何かを調べてそれをそのまま鵜呑みにするのではなく、自分なりの考えなり感想なりを付け加えてみるのはどうでしょう。
既存の情報にプラスアルファとして、自分の考え(一人称の情報)を付加することにより、その情報は既存の情報ではなく、あなたオリジナルの情報となるのです。
3.日頃から自分の考えを文章化し書き記す
梅棹忠夫先生は『知的生産の技術』の中で、「発見の手帳」という小さな手帳を常に持ち歩き、面白いと思ったものを文章にして書き記したと紹介しています。
モノゴトは頭の中で考えていても結局何が言いたいのかまとまらないものです。
どんな小さなことでもメモ書き程度ではなく、きちんと文章にして残す。
いわば豆論文をたくさん書く訓練をするということです。
自分が好奇心を持って接した経験や情報を蓄積することで、自分なりのフィルターのようなものが出来上がってきます。
このフィルターこそが、知的生産におけるセンスにつながっていくのです。
まとめ
知的生産のセンスは写真を撮ることと似ています。
高性能なデジカメやスマートフォンの普及により、ほとんどの人がクオリティの高い写真を撮影することが可能になりました。
ではクオリティが似たような写真であれば、その良し悪しを分けるのは一体何か?
それは写真を撮るタイミングであり、切り取り方であり、つまりは撮影者のセンスにかかってきます。
ネットで情報を得ることも発信することも簡単にできる現代は、言うなれば誰もが同じカメラで同じクオリティの写真を撮っているようなもの。
そこで他人と差をつけていくには、自分なりの知的生産のセンスを磨く必要がある、ということなんでしょうね。
自分の発信する情報がどうも周りと同じように感じてきたら、一度自分の「知的生産のセンス」を磨き直してみてはいかがでしょうか?
コメント